星振る夜の 幸せなひととき・・・ by Ryujin
あの星の名前は? いつもの唐突な質問
どの星?すぐさま彼女の目線を追てってみる
あの星の名前は?
えっ どの星?
どうやらそれは流れ星のことらしい・・・
相手が流れ星では
質問されてからさがしても見つかるはずもない
だから 僕は「きれいだね」と応えることにしている
すると彼女は きまって嬉しそうなうなずきをかえしてくれる
彼女の嬉しそうなうなずきは
同じ感動を共有できた 喜びのあかしなのだろう
そんなことを考えていると またまた質問がやってきた
ねえ あの星の名前は?
どうやら 今夜は星も彼女もよくばりのようだ
<後記>
今回は詩というよりは、エッセー風に表現してみた。
この話のように、実は八丈島の夜は流れ星のオンパレードである。
特に僕の家のまわりには街灯というものが一切ないので、
家の電気を消すと、真っ暗な闇の世界となる。
しかししばらくすると星の灯りで まわりが見えるようになってくるのだ。
つまり、それほど星の数が多い!!
東京にいると、あれは何座、これは何座と、代表的な星座を見つけられるが、
島では星がありすぎて、代表的な星座すらみつけるのに一苦労である。
まあ、この話のようなほのぼのとした会話が交わされたことは
残念ながら皆無である。
「お~、スゲー!!」・・・こんな会話はしょっちゅう聞くことはできるのだが・・・